2614人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
そして、仕事が終わり、会社から出ようとすると、夕食へ行く約束をしていた女が自動ドアの前で待っていた。
「お疲れ様!今日は何食べる?和食?洋食?」
どちらでもいいが、僕達は近くにある高級レストランへ足を運んだ。
超高層ビル23階で夜景を満喫していると、注文したワインが届き、店員が注ぐ。
コンッ
僕達はその2つのワイングラスを一回当て、一口含み、味を楽しむ。
「美味しいね!今日は大事な話があるの!どんな反応をするか分からないけど言うね!」
何の話だろうか?
彼女の顔は真剣な表情、僕も目線を反らさず、もう一度ワインを口に含む。
「子供が出来たの…」
ワインが思わず口から出そうになった。
子供?
僕はこの女性と…ぐっ…思い出せない……
「これであなたと一生を共に出来るね!フフっ」
彼女が笑みを浮かべた瞬間、僕は夢から覚めた。
ズキッ…ズキッ…
頭が物凄く痛い。
誰なんだあの女は……
昔…ぐっ…痛い…頭が……
思い出そうとすると、頭を思いっ切り金槌で殴られてるような痛みが走る。
僕はそれから朝まで眠れなかった。
最初のコメントを投稿しよう!