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「私は何をしてるんだろう」
「入学式を終えた後、教室で自己紹介が終わったところです」
「そこを聞いているんじゃない」
私はため息をついた。
「これもジジイのせいだ」
私は魔王だった。
あっ、この喋り方キモいな心の中くらいいつも通りでいいか。
俺は魔王だった。
魔王らしく人間界滅亡を試みていたが、神様のくそジジイに負けたせいで女にされた。
あのバナナさえなければ!
……まあいいや、もう過去のことだし。
そして女にされた俺は神様につれていかれ、そこで真人間になるための教育を受けさせられた。
女の仕草、女の口調、女のあれこれ徹底的にたたき込まれ、完璧に女を演じられるようになるまでに十年くらいかかった。
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