魔王様と魔法のキス

入学式 初日

そして、それから二十年くらいたった今ジジイはこう言った。

｢お前が次の試験に合格すれば、お前はもう自由にしてよいぞ｣

俺はその提案に飛び付いた

そして、あれやこやとするうちに今日の入学式を迎えたのだった。

｢ルビ様なら平気ですって、〔普通の学生として学園生活を送る〕くらい｣

｢ルリハ、ここではその呼び方はやめなさい｣

俺はやんわりと指摘した。

｢すっ、すみません｣

｢様付けをやめて、せめてさん付けにして｣

｢わかりました｣

｢はぁ｣

俺はため息をついた。

何が悲しくて俺は学院になんて通ってるんだ。