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「そういえばルリハ」
「何ですか、ルビさん」
よしよし、ちゃんと様付けはやめたな。
「私達は一緒の寮の部屋だったかしら」
クソジジイの家から学園に通うなんて真っ平ごめんだったから、俺たちは寮住まいにしたのだ
この学園にはばかでかい寮がある、今日から俺たちはそこに住むのだ。
「はい、私との二人部屋ですね。そろそろ寮に行きますか?」
ルリハは二百五十年も前から俺に仕えている魔属だ。
ダークバイオレットの髪の毛に、ショートカット 、いかにも魔属って感じの角がぴょこんと生えている美少女だ。
魔属がこんなにも堂々と表を歩けるようになったのはここ最近で、以前は魔属への偏見や差別が酷かった
「ええ、そうしましょうか」
正直よく覚えていないが、慣れないことをしたからとても疲れていた
しかし、俺はまるでそんな心中を微塵も出さずに淑女の鏡のような優雅さで席を立った。
神様のジジイの特訓のせいで俺の挙動一つ一つはまるで淑女のようだった。
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