プロローグ

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オルガ歴2030年。 この年の出来事は未来永劫語られ続ける事となるだろう… オルガ大陸が、初めてオルガの民以外の支配下に置かれた年として。 ネクロス・マギア戦役には謎が多い。 マギアが情報を開示していないため、わずかに残されたネクロス側の資料や、兵士が残した手記などしか情報がないのである。 ここに、あるネクロス兵…ヒマ・ガーミというその筋では有名な軍事評論家が残したメモがある。 「…これも定めか。 オルガは内乱で疲弊し、いずれ外の国にに飲み込まれる…私の読みは当たってしまった。 これを防ぐ手立ては、いずれかの勢力に「オルガ統一王朝」を築いて貰う事と考えていたが…それでも駄目であったようだ。 …最早、手遅れな程にマギアの侵攻を許し、ネクロス軍は9割が壊滅…マギアも相当な被害を受けた筈だが、怯む様子はない。 …最早勝ち目はないだろう。 だが、私は…オルガ民の誇りとして…最後まで戦おう。 …天よ…オルガの民に慈悲を…」
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