Scene.4 これもまた

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小鳥遊に着いてリビングを出て、玄関へと着いた俺の目に入ってきたのは、純白のワンピースに身を包んだ清楚な感じの女の子だった。 サラサラとした綺麗な金髪、吸い込まれそうな感じの碧い瞳。 秋葉ちゃんにそっくりである。 …………口調を含めて。 「お、お姉さまっ」 そんな自分にそっくりな女の子に秋葉ちゃんが緊張が見て取れる表情を浮かべて声を掛けた。 よほど緊張しているらしく、小さな手で俺の服の裾を掴み、プルプルて震わせている。 「なにをしているの渉。れでぃをまたせるなんておとことして……って、秋葉?」 秋葉ちゃんに声を掛けられた女の子は、玄関まで自分を中々迎えに来なかった小鳥遊に文句を言っていたのだが、秋葉ちゃんに気付いたらしく言葉を止め、驚いた顔を秋葉ちゃんに向け、そう返してきたのであった。
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