1549人が本棚に入れています
本棚に追加
「なによ渉。秋葉がわるいんじゃない。渉のことなにもしらないくせにあんなこというんだもん」
秋葉ちゃんと向き合う俺の耳に、怒気のこもったまりあちゃんの声がはいってきた。
確かに秋葉ちゃんの言葉は少し行きすぎた物だったかも知れない。
でも秋葉ちゃんは、大好きなお姉ちゃんにだからこそ自分の気持ちをぶつけたのだと思う。
さっきまで嫌われてたらどうしようと悩んでいた姿よりは全然いいと俺は考える。
……俺が原因で喧嘩になった感は否めないのだが。
「ごめんね?俺がここに居るからお姉さんと喧嘩しちゃったね。でも、良かった。お姉さん、秋葉ちゃんの事嫌いじゃなかったね。心配もしてくれてるしさ」
申し訳ない気持ちになり、涙を大きな目に一杯溜めている秋葉ちゃんの頭を撫でながらそう言った。
最初のコメントを投稿しよう!