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「まりあっ!!」
声をあげ、玄関を勢いよく飛び出したまりあちゃんの後を追おうとする小鳥遊の肩を掴む。
言葉は悪いがこれはチャンスかもしれないと思ったからだ。
下手をすると回復不可能なまでに嫌われ、二度と口をきいて貰えないかも知れない。
だが、まりあちゃんと二人で話すチャンスなんてもうないかもと思うと、咄嗟に小鳥遊の肩を掴んでいた。
「なに?俺はまりあを追わないと……」
肩を掴まれた小鳥遊は焦っているのだろう、苛立った様子で俺を睨み付けながら言葉を吐く。
「ここは俺に任せて貰えませんか?俺が原因ですし、必ず連れて戻りますから」
そんな小鳥遊に俺は出来るだけ冷静になろうと、心を落ち着かせながらそう言ったのだった。
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