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ベンチに座るまりあちゃんはがっくりと項垂れ、元気がない様子だった。
「まりあちゃん」
俺は名前を呼びながら、まりあちゃんが腰掛けるベンチへと駆け寄る。
「…………」
まりあちゃんは返事をせず、項垂れたままだ。
そんなまりあちゃんのすぐ目の前に立った時、俺はまりあちゃんの小さな肩が震えている事に気付いた。
「……まりあちゃん」
ぽろぽろと涙を足下へと落としながら、鳴き声を上げずに肩を震わせるまりあちゃんに声を掛けながら、俺は腰をおとし、視線をまりあちゃんに合わせた。
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