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「俺がわかってるのは、秋葉ちゃんもまりあちゃんもお互いがお互いを大好きな事だよ」
真っ直ぐ俺を睨み付けるまりあちゃんの碧い瞳から目をそらさずに、真っ直ぐに見つめ返しながら俺はそう言った。
少しのすれ違いでお互いを受け入れられずに衝突する双子の女の子がとても可愛らしく思えた。
だから、まりあちゃんの問い掛けに答える時、俺は焦りや不安を忘れ、穏やかな表情を浮かべる事ができた。
「でも、秋葉はわたしよりあんたをえらんだじゃない。心配したのに……。すごく心配したのにっ。なのに何もわからずにあんたをかばった。だからもういいっ。キライ。秋葉もあんたも大嫌いっ」
俺の言葉を聞いたまりあちゃんは俺から目をそらさず、次第に涙を一杯大きな瞳から溢れさせながら、最後は叫ぶようにそう言ったのだった。
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