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「……嫌い、な訳ないじゃない」
俺の問いかけに、まりあちゃんは答えた。
そして、言葉を続ける。
「嫌いな訳なんかないじゃない。あたしの……可愛い妹なんだから。好きに決まってる。大好きだよ……」
そこまで言ってまりあちゃんは、まるで人形のようなその整った可愛い顔を伏せた。
そして、ポロポロと大粒の涙をこぼしながら弱々しく呟く。
「……でも、あの子はあたしの事、好き……なのかな……。嫌いになっちゃったのかな……。やだよ、もうヤダ……」
膝に乗せた手をギュッと握り、スカートを掴みながら弱々しく呟くまりあちゃんを見て、俺はそっと小さな頭に手を乗せ、柔らかな髪を優しく撫でる。
「心配しなくていいよ。秋葉ちゃんもまりあちゃんの事が大好きだから」
そして、優しい口調でそう言った。
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