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「大好きなお姉様が急に自分の前からい なくなって、心配して会いに行ったら、 知らない人のお家で住んでました。そし て、大好きなお姉様は、会いに来た自分 にきつく当たってきます」
まりあちゃんから目をそらさず、少しお どけた口調でそう言葉を投げた。
「あたりまえじゃないっ。あんたなんかつれてくるんだもんっ」
そんな俺に、まりあちゃんはそう返す。
「でもね、まりあちゃん。秋葉ちゃんと一緒に俺がいたように、まりあちゃんと一緒に小鳥遊君がいたんだよ。いや、小鳥遊君の家にまりあちゃんがいた」
今度はおどけた口調ではなく、真面目な口調でそう言葉を掛ける。
「わ、渉のことをなにも知らないのに、そんな言い方はやめて!!」
俺の言葉が癇に触ったのか、まりあちゃんの口調に怒気が混ざる。
でもやめない。
「そうだよね。秋葉ちゃんは、小鳥遊君の事を知らないんだから。でも、まりあちゃんも俺の事、知らないから疑うでしょ?」
俺を睨み付けるまりあちゃんの碧眼をまっすぐに見詰めて、俺は言葉を返す。
「あんたと渉を一緒にしないで!!」
さらに語気を荒げるまりあちゃんだった。
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