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この話はまゆちゃん、ちーちゃんと出会った少し後で、遥奈ちゃんと出会う少し前の話である。
ぽかぽかと心地よい春から、茹だるような暑さの夏へと向かう途中のジメジメとした湿気を多分に含んだ空気が身体に纏わりつく梅雨時の曇り空の下、学校帰りの俺は通学路を歩き、家へと向かっていた。
今日は特に何も予定はない。
暇なのである。
日向ぼっこをするような天気でもないが、家に帰ったら公園にでも行こうかなと思いながら歩いていると、一人の女の子の姿が目に飛びこんてきた。
少し前に知り合った綺麗な黒髪の女の子、ちーちゃんこと、寒原 千冬ちゃんである。
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