Scene.6 たまには

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公園に入った俺はベンチへと一直線に目指し、腰を下ろした。 「ふぅ。やれやれだぜ」 何がまったくやれやれなのか分からないが、そんな事を呟きながらコンビニの袋からからあげさんとお茶を取りだし、封を開ける。 「やっぱり日本人はお茶でしょ」 身体にまとわりつくじめっとした、湿度の高い空気を感じながら、ペットボトルを口につける。 うまい。 やっぱりお茶は美味しい。 続いてからあげさんに爪楊枝を刺し、1つを口に運ぶ。 口のなかにチーズの香りがひろがってゆく。 幸せの一時である。 そんな感じで人気の少ない公園で小腹の空きを満たしていると、先程見掛けた一人の少女を見つけた。
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