Scene.6 たまには

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さらさらで艶のある黒髪がよく似合う、ちーちゃんこと、寒原 千冬ちゃんである。 公園へと入ってきたちーちゃんは、こちらに気付いた様子はない。 さっきも気になったのだが、どうも元気がなさげである。こころなしか、顔色もよくないように見える。 嫌がられてもここは声を掛けた方がいいだろうと勝手にではあるが、そう判断した俺はベンチから立ち上がり、ちーちゃんへと近付いた。 「ちーちゃん、こんにちは」 そして笑顔を作り、そう声を掛けたのだった。
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