1人が本棚に入れています
本棚に追加
「あっ・・・ すまないフィア・・・。 でもお前には関係のないことなんだ、邪魔をしないでくれないか。」
「イテテ・・・ キルト!! あなたまさか、その人間の子を助けるつもり!?」
フィアにはしっかりとキルトの視線の先が見えていた。
そして、何をしようとしているのかも分かっていた。
「そんなことは私がさせない!! あなたも人間を助けた神がどうなるのか、よく知ってるでしょ!? 」
「そんなのは誰よりもよく分かってる!! これは俺の決断だ。横から口出しするな!!」
キルトは唇を強く噛みしめた。
彼の口のなかに少し血が滲んだが、キルトの口調には更に重みが増す。
「分かってるなら尚更よ!!私はあなたをレイラのようにはさせない。レイラが消えた日、そう誓ったのよ。あなたが愛した彼女は」
「黙れ!!」
キルトは怒り、フィアに向かって右手を振り払った。
すると、閃光のごとく光が一瞬またたいた。
「クッ 動け・・・ない。」
キルトは神の力を使い、フィアの動きを封じていた。
最初のコメントを投稿しよう!