2 オコタとみかん

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頭の中に靄がかかってるような、ハッキリとしない頭を振る。 「今日は、寒いからお鍋だよ」 キッチンから聞こえてくるのは、間違いなく舞の声。 二度と聞けないと思ったのに・・・あれ?何で、二度と聞けないなんて思ったんだ? 炬燵のぬくもりで、まだ頭が働かない。 「隆太郎さん、カセットコンロ準備しててね」 チラっと顔を出したのは、やっぱり舞。 ああ、舞だ。 「人使いが荒いね」 「働くもの食うべからずだよ」 炬燵から抜け出して、キッチンへと向かう。 戸棚の上に収納されているカセットコンロ。 「舞の身長じゃ、届かないもんね」 「失礼な!」 ぷぅっと膨れる舞。 ああ、舞だ。
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