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「─っ!此処は…」
叫び終えた瞬間先程までの薄暗い地下とは一瞬にして景色が変わり、回りを見渡す限りに木がある。足元には木の枝や葉、蔦などがあり、気を付けていなければ転んでしまいそうなくらいに足場は悪かった
「魔の樹海…か。まずは此処からでないと…」
魔の樹海はとても迷いやすく、危険な魔獣が多いため上級の冒険者たちでさえも敬遠しがちな場所である。そんなところにまだ5才の子どもがいて無事に済むわけがない。
動き回ると魔獣に見つかる危険性は高くなるが、此処でじっとしているわけにはいかない
「さっさとこんな薄気味悪いところ日が暮れる前に出たいけど…」
ルーファスは恐らくそれは無理だろうと思った。5才の子どもがすぐに出ていけるような場所なら冒険者達が敬遠する訳がないし、そもそもその程度なら魔の樹海なんて名前で呼ばれないだろう
それに出るとしてもどの方向に行けばこの樹海から出ることができるかわからないし、ヘタに動けば樹海の奥深くに辿り着いてしまうかもしれない
「とりあえず、此処を中心に食料と寝床になりそうな場所を探しつつ周辺の様子を見てみようかな」
魔獣がいないか周囲を警戒しながらルーファスは歩き始めた
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