プロローグ

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魔力の封印を解く日がやってきた 「準備はいいか、二人とも?」 父カーティスがルーファスとフィアットに訊ねると少しばかり緊張した様子の二人は小さく頷く その様子をみたカーティスは苦笑いをしながら儀式を行う部屋のある地下へゆっくりと歩き始める 地下へ続く薄暗い階段を降りるとまわりを蝋燭の火で照らされ、中央には2つの魔方陣が描かれている部屋に着いた 部屋にたどり着くと二人は前もって言われていた通りにそれぞれの魔方陣の上にのった 「では、儀式を始める」 ルーファスとフィアットは以前教えられた呪文を唱え始める 「我が魔力を縛りし封印を解き放ち、眠りし魔力よ、目覚めよ」 二人の詠唱が終わると同時に二人の膨大な量の魔力が溢れだす カーティスは驚いていた。なぜなら、フィアットは歴代の中でもトップクラスの魔力量をもっており、ルーファスにいたってはそのフィアットよりもさらに多い魔力を持っていた 「やったね、お兄ちゃ、ん?」 「ん?どうかしたか?」 フィアットは喜びながらルーファスの方に顔を向けるが、ルーファスの顔を見て驚いていた 「お兄ちゃん、眼の色が紅くなってる」
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