プロローグ

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「ま、禍罪の子」 カーティスは震えた声で言った 紅い眼を持つものは『禍罪の子』と言われていた 禍罪の子は災いを招くと云われており、かつての魔女狩りのように紅い眼を持つものは処罰の対象とされていた 「まさかルーファスが禍罪の子だったとは……」 あの儀式の後、カーティスは自分の部屋で待っていた妻のセルシアにルーファスの事を伝え頭を抱えていた 「……リスター家から禍罪の子が出たと世間に知られるわけには行かない。しばらくの間ルーファスを屋敷から出すな」 「ですが、禍罪の子をいつまでも置いておくわけには……。それにフィアットの方にはなんて言えばいいのか…」 「わかっている。ルーファスの方については少し考えがある。フィアットにはルーファスの体が膨大な魔力に耐えきれず体調を崩してるとでも言っておけばいい」 カーティスはルーファスの情報を外に漏らさないようにし、ほとぼりが覚めた頃にルーファス本人を魔獣が多く危険な場所に捨て世間には死んだことにすればいいと考えていた。 夜、ルーファスが眠っている間に地下の部屋に運び、翌日フィアットにはルーファスが体調を崩して寝込んでることを伝えた
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