-出会い-

5/8
前へ
/10ページ
次へ
璃結の手がいやらしく動き、勇治の身体を官能的にくすぐる 「俺の本能がヤバくなる!待て、俺が悪かった!」 「くふ♪ゆーじの負けぇ」 そうほくそ笑む璃結の顔は、とても艶やかだった -校門前- 「璃結、降りろ」 「ん、なんで??」 「先生いたらどうすんだよ。歩いて行っても間に合う距離だろ」 「あ、そっか!じゃあゆーじ、ありがとね♪」 「お、おう。じゃ、またな」 「またね♪」 勇治の言う通り、校門に先生が立っているのは良くある しかも今日は入学式 なのに新入生が朝から2人乗りなんてしていたら… どうなることやら。 「あっ…桜すごい…」 校門から学園までの一直線の道。その道に桜の木が両方に立っており、桜の道と呼べる程美しかった。 「おはよう、新入生かな?」 「はわっ!?」 「ご、ごめん、驚かすつもりはなかったんだ💦」 「あ、ここの先生ですか?」 「そうだよ。入学式だからね。こうやって一直線しかないのに一応立っとくのさ」 そう苦笑いする若い男性教師の笑いは、大概の女性ならば魅力できる程だった 「慶羽学園にようこそ。見えてるけど桜道を真っ直ぐ歩いたら学園だからね」 「はーい。先生またねー!」 「あはは、また学校で」 「少し、まだ寒いよねぇ…」 首に巻いたチェックのマフラーを指に絡ませながら呟く 「はぁっ…」 長く、白い吐息を吐いた 「あれ、あっこ誰かいる…よね?」 桜の根元 そこに誰かが座っている 「動かないし…近寄ってみよっ」 「き、綺麗な人だねぇ…」 ようやく全体を目視できた璃結は呟いた
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

50人が本棚に入れています
本棚に追加