-出会い-

6/8
前へ
/10ページ
次へ
透き通る程美しい白髪(ハクハツ) 彼女の肌も又、髪の様に白く、雪のように美しい 璃結は声をかけるのを躊躇った なんせ、彼女は寝ていたのだから 「うー…」 (もう少しで始まっちゃうし…けどめちゃ気持ち良く寝てるみたいだしぃ…) 周りから見たら挙動不審にうろうろしている (よ、よし、りゆ!遅刻はマズいから起こすのだ!) 意を決し、彼女のいる桜の木に近付いていく どんどん距離が狭まって…ついに手が触れられる距離になった 「あ、あの…」 「………」 すー、すー… 微かに、寝息が聞こえる 人形のような綺麗に整った顔 髪には桜が乗っていた …トクンッ… 璃結の胸が、ときめいた (えっ………え、相手女の子だよ!?しかも話したことすらない!そ、それに一目惚れしちゃうなんて……嘘だぁっ💦) 心の中で自問自答 「んっ……」 彼女の目が、薄く開く 「あ、起き…」 「っ…」 「!?」 静寂が…生まれた 話したことすらない、白髪の女の子が、キスを……してきた (え、ちょっ…えぇ…………けど、嫌じゃない私がいる……っ?) 「ん、んんっ…」 「ふぅっ…」 彼女のキスは、貪欲で、璃結の舌をまさぐり求める (ぁ、頭が……ぼーっとするっ……溶けちゃいそ……) 「ぷはっ…」 「ふぁ……」 長い、長い接吻は終わり、彼女たちは唇を離した てらてらした唾液の糸が迸る 数秒の静けさ… 「…ごめん、つい…」 綺麗な、小さな声 「…えぇ!?つ、ついって…そんだけでキスしたの!?し、しかもあんな…////」 彼女は頭をふるふると横に振った 「じゃ、じゃあ何?」 「貴女が美しくて…果実の様に美味しそうで……だからした。ごめんなさい」
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

50人が本棚に入れています
本棚に追加