本編

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ピコ 「え?」 プリン 「さぁ、ついていらっしゃい マリア様がお待ちかねですよ」 ~♪~ マリア 「まぁまぁ、いらっしゃい 遠くから、暑かったろ?」 プリン 「お久しぶりです おかわりなくて何よりです」 マリア 「ふふ 相変わらずかたいねぇ で、 そっちの子は…」 プリン 「弟のピコです」 ピコ 「こ、こんにちはっ」 マリア 「可愛い子だねぇ 今年で一才だっけ? ふふ、初めまして わたしはマリアよ」 ピコ 「………」 マリア 「あらあら 隠れちゃった」 プリン 「ピコ、マリア様に失礼ですよ」 マリア 「いいよいいよ」 プリン 「ですが…」 マリア 「徐々に慣れていったらいいよ 時間はたっぷりあるんだしね」 ピコ 「え?」 プリン 「では、私はもう行かなくては行けませんので」 ピコ 「えっ?」 プリン 「ピコの事、これからどうか宜しくお願い致します」 マリア 「任せてちょうだい じゃあ、体には気をつけてね」 プリン 「はい …じゃあね、ピコ あまりマリア様を困らせてはだめですよ」 ピコ 「え…? お姉ちゃん? お姉ちゃん…っ?」 マリア 「さぁ、ピコ こっちへお入り」 ピコ 「…ぅうう」 マリア 「おやおや どおしたんだい?」 ピコ 「ボク…捨てられちゃったの…? サンタクロース様が居ないから、…ダメなトナカイだから…ひっく」 マリア 「違うよ、そうじゃない プリンったら 何も教えてあげなかったんだねぇ」 ピコ 「………ひっぐ」 マリア 「普通、成人したトナカイはサンタクロースの元に行くだろう? それまでは、親元の世話になるんだが…お前の場合、成人後の身寄りが無かっただろ? だから、今までプリンが面倒を見てきたんだが…」 ピコ 「………」 マリア 「プリンにもサンタクロースがいる いつまでもお前の面倒を見ることはできない」 ピコ 「やっぱり捨てられちゃったんだ…っ」 マリア 「そうじゃないさ ま、プリンが教えなかったんなら、教えてやらない方が良いのかな?」 ピコ 「え……?」 マリア 「まぁ、理由は一つじゃないんだけどね ワタシがお願いしたってのもあるんだ」 ピコ 「え…?」 マリア 「やっぱり、ひとりぼっちは寂しいじゃないか」 ピコ 「………」 マリア 「年寄りに、この屋敷は広すぎる な? すまないけど 数年だけ、付き合ってくれないかい?」 ピコ 「………」
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