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耳の奥で、目覚まし時計が鳴っている。
布団に潜って、まだ寝たいとばかりの寝返りを打った。
少ししたら鳴り止むだろうなんてぼうっと頭の中で考えるが、一向に鳴り止まない時計。
仕方ないな、と独り言を呟きながらゆっくり起き上がって、手を伸ばした。
訪れる静粛に、また寝たいと一瞬頭を掠めたが今日は確か新学期だったような。
枕元にあるカレンダーに目を向ければ、しっかりと登校日と赤いペンで書き込んでいた。
思わず出てしまう溜息と裏腹にそこにあるのは今日から、『3年生の生活』が始まるという事実。
…正直、もう『高校生』はめんどくさい。
はあ、とまた溜息をついてしまった。
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