第2話 アリスの世界

6/8
前へ
/18ページ
次へ
「…ふっ。アリス。君は何を言っているんだい?」 あたしの呟きに帽子屋は笑ってそう言った。 「……なっ、なによ。」 あたしは笑われたのが恥ずかしくて帽子屋を睨んだ。 「この世界はアリスの世界なんだよ?アリスのためにあるんだからさ。」 笑っている帽子屋の変わりにチェシャ猫があたしにそう言った。 「前にも言ってたわよね。ってかなんで帽子屋とチェシャ猫はいろいろ知ってるの?」 それはあたしが気になった事だった。 2人はなんでも知っている 「それは帽子屋さんの与えられた仕事だから。」 チェシャ猫が机の上のケーキを口に運びながら言った 「…仕事?」 「そう。ちなみに俺はアリスの側にいるのが仕事」 チェシャ猫は自慢気に言った。…それは仕事なのだろうか? あたしは紅茶を飲みながら考えた。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加