第1話 君はアリスなのだから。

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「当たり前だよー?アリスは他じゃダメなんだ。アリスは君じゃないと。」 青年も笑っていった。 あたしは…アリスになれる あたしがなりたかったアリスでは無いけれど…。 あたしをアリスにしてくれる人達がいる。 あたしは、もうこの時点で頭がおかしくなっていたのかもしれない。 ちょっとだけ、この人達と一緒に行きたいと思ってしまったのだ。 「一緒に行くわ。あたしをアリスにしてくれるなら…」 もう気付いた時には遅かった。あたしは彼らに頼んでいたからだ。 2人はお互いを見て、笑ってからあたしの手を引っ張った。 そして、帽子屋が指を鳴らした時。 あたし達がいるのは体育館ではなく、不思議な世界だった。 言葉の通り、不思議の国へあたしは来てしまったのだった。
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