朝の挨拶は

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麻崎香葵に連れてこられたのは化学実験室。先に着いていた渡谷漣が一つの机にパンを積み上げてこっちに手を振った。 「玲依奪還成功!」 そう楽しそうに言った麻崎香葵は渡谷漣の元へいってハイタッチした。 「潮島…早く座んなよ。」 渡谷漣に呼ばれて、わたしは何故だか2人とともにお昼ご飯を楽しむ(?)ことになってしまった。 「潮島、大丈夫?ぼーっとしてるけど。」 「えっ?あ!だ、大丈夫です!」 「お弁当足りない?ならこのパン食べていいよ…?」 2人の前に堆く積まれた約12~3個のパンは見る見るうちに減って、今は菓子パンが二つ残っているだけだ。 「いいよ!それは2人の分でしょ、2人で食べればいい…です。」 尻すぼみになっていくわたしの言葉に、渡谷漣はなんだか少し残念そうな表情をしたんだけど、わたしにはその意味は分からない。
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