幸か不幸か

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教室内の様子が見えない磨り硝子のはまった化学実験室の扉。 ガラガラーと引き戸式の扉を開けたまま固まった。 「ふ…んん、……あっ……ん…」 麻崎香葵が渡谷漣を抱きしめて、その腕の中でキ……○£&▽@∧γ◎#¢ 渡谷漣は全然気付いた様子はないけど、少なくとも麻崎香葵はわたしが戻ってきたことに気付いてるはずだった。 ちらっちらっと彼と目が合う。 絶対顔真っ赤だ……というか、動け、わたしの足!! 結局固まって眺めたまま十数秒後…ちゅっ、とリップ音を鳴らして2人は唇を離した。 「あ、玲依も交ざる??」 麻崎香葵はあたかも今気付いたかのように、にやにや笑って手招きした。
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