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程良い涼夜の緩やかな風を肴に
程良い人肌に温められた
程良い度数の柔らかいお酒
"程々に飲めよ"
隣のあなたから
ひとの事ばかり
"分かってるよ"
誰が言うたとて
誰に言うたとて
もう深入りしないよう
瞳を閉じ無言で頷くの
そんなあなたの方こそ
貴方もきっと寒かったのね
何も言わぬまま寄り添う
二つの心と二つの躰
程良い酒に
頬 桜に染めて
ほろ酔い咲いた恋の花
思いがけない真顔に
驚いて目を反らした
止まって素直な鼓動
酔っ払っていない?
半ば誤魔化しながら
話す言葉に
溢れ匿せぬ一言は
留め処なく口衝き
狼て更なる盃呷る
未だ酔えぬ月を見て
そっと口づけ囁く夜
もう一献如何ですか
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