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執事長が案内した場所は、「スタッフルーム」と書かれた部屋だった。
……ホテルかここは。
「さぁ、入れ。そして着替えろ。」
ロッカーしか置いていない簡素な部屋だった。
開けると、ちっさいスーツが。
いや、ちっさい。どう見ても猫用だ。
「あの~…サイズが…」
「ニャー!誤算だった…!お前はXLサイズか。」
「いやそこまでデカくないですよ。…あっ、猫基準?猫基準ですか?」
猫基準でXLってどれくらい!?
「ちょっと待っていろ。今狼男を連れてくる。」
ええっ!?狼男ってあの…!?
「呼んだか?」
早ッッ!!!!!!
入り口に手を組んで寄りかかっていた人物。
癖のある黒髪に、少し無精髭が生えているが精悍な顔立ちをしていた。
皮ジャンが良く似合っている。
このワイルドなカッコイイ兄ちゃんが狼男…?
「オゥー可愛いガキんちょだな。下半身にクるぜ。どうだ今夜、俺の相手してみる気はないか?」
………………
え゛。
俺男なんですけど。
なんつー爆弾発言をしてくれちゃってんだこの人。
まさかそっちの意味の狼?だとしたら、ただの性欲の盛んなオッサンじゃねーか。
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