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「あのー。何百年も開けていないって言ってましたけど…何か、理由があるんですか？」
『開けてみれば分かるよ。』
え゛。
開けていいのだろうか？
……嫌だなぁ、開けた瞬間ケルベロスが襲いかかってきたとかあったら。
怖い。
俺が開けるか開けまいか、ウロコを触りながらイジイジしてると、突然百目蛇がぐにゃりとしなった。
一階の方で叫び声が聞こえる。
どうやら玄関にある尻尾も盛大に動いてしまったらしい。
……これは……
俺のせいか？
『そんなにウロコ触ったら百目蛇もくすぐったいよ。』
指摘されて、確信に変わった。
俺のせいだ。
「百目蛇さんごめんなさい。」
とりあえず謝った。
さて、悩み続けるとまた百目蛇に触ってしまいそうなので決断するか。
「よし、開けよう。」
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