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惟鷹と出会ったのは、ちょうど三年前。
仕事に忙しい彼と、クリスマスを共に過ごしたことは一度もない。
寂しいなんて言えない。
一緒にいてなんて言えない。
本心を押し隠して仕事に送り出すクリスマス。
聖夜ってなに?
ほかの夜となにも変わらない。
ちっとも幸せな瞬間は訪れない。
卑屈になる自分が切ない。
でも、いつまでこれが続くんだろう。
覚悟はしてた。
離れても大丈夫。
覚悟はしてた。
彼はあたしだけのものにはならない。
だけど、あたしはロボットじゃない。
心が乱れるときだってあるの。
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