Ⅱ 毒薬

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「病気なの?」 「似たようなもの、かしら」 彼女はコーヒーをくいと飲み干し、手に持っていたカップをテーブルに置いた。 「私は人間じゃないの」 私を真っ直ぐ見つめて、さらりと告げた。 「何を、言ってるの?」 鼓動が速くなる。 「人間じゃないのよ。だから、子供は作れないの」 彼女は立ちあがって、私に近付いてきた。
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