Ⅱ 毒薬

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「あなたも本当は、望んでいる筈よ」 耳元に囁いた唇が幽かに触れた。 「そんなこと、な…い……」 私はもう、その場に立っていられなくなり、膝から崩折れる。 その瞬間、白い腕が包み込むように巻き付いてきた。  ……嗚呼、いつかの海と同じだ。
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