Ⅱ 毒薬

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「自分で選びなさい」 彼女の囁きが、私の耳朶を優しく揺らす。 彼女の長い髪が私の頬を撫ぜる。 さらさらと、さらさらと。 「此の侭、私に搾り尽くされて息絶えるのと、永遠の命を手に入れるのと、どっちがいい?」 彼女の声は耳に入ってはいたが、言葉は意味を為さなかった。 「貴女の、思う侭に」 気付いたら、私は彼女を抱きしめて、そう告げていた。 此の侭、貴女の糧となっても 貴女の仲間となっても。 貴女が、それを欲するなら、私は受け入れる。
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