ブランデー

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ガルが問い詰めると炎零はそこから入った、と開いている窓を指差した。 青空がきれいだが向こうの方には曇り空がある。 いつもなら明日の天気などを予想するのだが今日は違った。 「ちゃんと鍵閉めよ……」 ガルが項垂れながら何の悪びもなさげな炎零を見た。 そしてまたため息をつく。 今日のことを炎零に話したあと、ブランデーとはどんなものか様子見に外に出た。 もちろん着替えは済ませて。 外に出てまもなくすると、声をかけられたので振り返る。 敬語に加えて複数の高い声だったので複数の女仕、という予想は当たっていた。 いつも見る女仕とは違ったのは手に花を持っていたこと。 「もらってくださいっ」
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