相変わらずな奴ら。

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拍手とざわめきが同時に起こった。 「私!?」 金髪の女の子が驚く。 髪は後ろで緩く結っており動きやすそうな服に国の紋章が入ってゆったりとしたショートパンツをはいている。 どうやらこの子がリラらしい。 驚きながらも急いでリバティの横にいく。 「昇進おめでとう。リラ」 リバティが嬉しそうに笑顔を向ける。 「昇進しすぎなんですけど……」 本人はかなり顔をしかめている。 リラはまだ城に来て一ヶ月ほどだ。 まだ城の中も覚えていないというのに、 昇進。 先ほどの他の騎士のざわめきはその為だろう。 「驚くのは早い……」 なんとも言えない顔のリバティはまた紙に書かれている名を読み上げた。 「特殊部隊隊長、炎零!!」 「えっ!?」 聞き慣れた名前にリラは思わず声を出してしまった。 リラと同じく炎零も最近入ったばかりだ。 また広間はざわめきに溢れ返る。 その間を炎零は至って普通に通り前へ出た。 「ねえ炎零さん。次の人、予想できるんだけど」 リラが耳打ちする。 「同感だ」 そう肯定した瞬間、またリバティが叫んだ。 ざわめきが大きいので声が通りにくい。 「最後だ。先陣部隊隊長、ガル・コーネット!!」
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