荘介の心情①

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「!そんな泣くほど心配させたか!?」 いろんな感情がないまぜになって 涙がボロボロと頬を伝っていく。 「お、俺にだって、わかんねぇよ!安心もあるけど、髪、勝手に切っちゃうし…なん、でもかんでも…独りで決めん、なよ!」 嗚咽まじりに感情をぶつける。 「お、俺達…俺のこと、家族だって言ったの誰だよ!家族だったら、互いに支え合うだろ?なのに、お前は…お前はっ!」 ぎゅっと裾が 握引っ張られる感じがした。 すまなそうに眉ねを下げた信乃が言う。 「…気づくの遅くてごめん」 「本当だよ!このバカ!」 うん。と、頷く声がする。 「…もう、見失わないから、だからお前も俺のこと見ててくれ」 迷子にならないように 互いに互いが独りにならないように そういう意味をこめて。 しばらくして涙が収まってきた。 「…とりあえず、髪、整えるか」 「あぁ、頼む」 信乃の手を取って 風呂場へと向かう。 信乃は何かに気づいたのか 焦ったような声を出す。 「ちょ、荘助?髪ならここで切れば」 最後まで聞かず ピシャリと言う。 「臭います」 end
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