信乃と荘介

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がつがつと 久しぶりの食事にありついていると 少女が話しかけてきた。 「どこから来たんだ?」 「伊豆から…歩いて」 「歩いて!?」 食事をしていないと ふんだのだろう スープしか入っていなかった。 皿が空になると 少女は今度は具を入れてきてくれた。 今度は俺が彼女に質問をした。 「あの…母さんは?」 「疲れが溜まっていたんだろうな。症状が酷いから、オレの両親が病院に連れて行った」 ということは、今この家には 彼女と二人きりらしい。 ちょうど、その時 「ただいま」という声がした。 どうやら両親が帰ってきたらしい。 少女が部屋から出て行き 会話らしき声がしたかと思うと 誠実そうな男の人と ホワホワした感じの 女の人がやってきた。
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