第二章

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俺と沙紀、風は土方に言われた通りに道場に来ていた。 風は、心配そうに俺を見上げていた。  「大丈夫だ。俺が、こいつらに負けるはずがないだろ?それに、危なくなったらお前が助けてくれるんだろ?」 と、俺が言うと、風は満足げに俺の足元にお座りをした。  「大丈夫?」  「当たり前だろ?」  「そういう意味ではありません。きっと、剣の技などでは、あなたに及ぶものはいないでしょう。」 沙紀は、何が言いたいんだ?  「私が言っているのは、もしこの試合に勝ってしまい、ここにいろなんて言われたら大変なことになるわよ?」  「そこまで、考えてはいなかったな・・・。それは、厄介なことになるな・・・。」 思わず俺は沙紀に言われたとおりに考えてみた。 あの土方や沖田なら十分にありえる話だから・・・。 この試合、負けたほうが都合がいいな・・・。 .
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