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「神風さん、竹刀と木刀。どちらがいいですか?」
「真剣じゃないのか?」
普通、稽古って真剣でするもんだろ・・・。
「えっ?竹刀か木刀でやるんじゃないんですか?」
「んじゃぁ~木刀でいいや。重さ的にも、少しは真剣に近づけるだろ・・・。」
そういって、俺は沖田から木刀をとった。
竹刀だっけ?あれは、軽すぎる・・・。
あんなんで稽古したって、強くならない。
「で、相手は誰なんだ?」
「はいは~い!!私がやりたいです!!!」
土方は、神風を見た。
「俺は、誰でもいい。」
「なら、総司。頼んだぞ。」
沖田のやろう、楽しそうにしやがって・・・。
あの天才沖田の剣を拝めるとは思わなかったな(笑)
「では、審判は俺がやるぜ。俺は、原田ってもんだ。よろしくな。」
俺は、会釈だけしておいた。こいつらに、名前を教えるつもりはないからな。
「両者、構え!!」
「構えないんですか?」
そう、沖田は構えているが、俺は何も構えていなかった。
「俺は、いつもこうだから気にしないでくれ。」
原田は、それに納得したのか、「始めッ!!」と声を張り上げた。
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