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道場内では、ピリピリとした緊張感がありました。
その中、玲は俯いて肩が震えていました。
「沖田先生を前に怖くなったんじゃないのか?」
「馬鹿なやつだよな。」
と、周りから声がしていました。
「降参、しますか?」
「ククッ・・・もう無理。」
といって、玲は突然笑いだしました。
「玲ったら・・・。」
と、沙紀は呆れていました。
「この俺が、怖いだと?それこそ傑作だな。幹部とやれて、ゾクゾクしてるんだよ。ただの、腰抜けじゃないことを祈るがな・・・。」
玲の最後の言葉に、沖田がまとう空気が変わった。
先ほどまでの、柔らかな空気ではなく殺気に変わった・・・。
「ほら、来いよ。女顔の沖田さん。」
――ガッ
「ほう~結構やるじゃん。」
――カンカンッ
「反撃、してこないんですか?あぁ~私の攻撃が早くてできないんですね。」
「うぬぼれも、ここまでだな。さて、少し遊んでやるよ。」
俺は、その言葉とともに殺気を解放した。
玲の殺気の多さに隊士たちは、気絶をする者もいた。
だが、やはり幹部だ。誰も倒れはしないが、動けないでいた。
もちろん、沖田も同じだ。
「このぐらいの殺気で、気絶か。新撰組もその程度か・・・。」
そういって、俺は歩きながら沖田い近づいた。そのまま、木刀を一振りして沖田が持っていた木刀を真ん中から折った。
そのまま、腹に蹴りを一撃
――ドサッ
沖田は、うつ伏せに倒れた。
玲が殺気を消すと
「し、勝者 神風!!」
俺は、それを聞くと沖田の近くにしゃがみこんだ。
「お前は確かに強い。だが、お前には足りないものがある。それを見つけた時、俺に勝てるかもな。」
そういうと、俺は沙紀と風のもとに戻った。
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