第二章

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 「何?俺と殺りあうわけ?」 なんていうと、隊士たちは引いていった。  「土方、俺は帰るから。」 そういうと、俺は道場から出て門に向かった。 俺は、この後を考えていた。このまま帰ったところで、俺と沙紀の居所がばれる。 それに、長州が俺を狙っているって情報があるらしい・・・。  「久しぶりだね、一(はじめ)。」  「ここにいるとは思わなかった。玲希。」 一は、木に寄りかかっていた。  「私も・・・。」  「今日はどうするんだ?」 一は、私のことを何でも知っている。って、自分から話したんだよね。 だから、長州の情報とかを私に流してくれる。 それに、一の前だけは素でいられるくらい安心している。  「ここで、あまり素を出すな。」  「わかってる。気配がないから、大丈夫だろ。」 一は、そんな俺をあきれたように笑っていた。  「ちょっ・・・やめろよ、一!!」  「黙ってされておけ。」 そういいながら、俺の頭を撫で回していた。 2人で笑っていた。久しぶりに笑った気がする。 .
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