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「にっちゃん、かっこよかったよ!」
無事に入学式を終え、帰りの支度を始めていた
「ありがとう」
仁菜子はニコ、と微笑んでみせた
「あ、下で勧誘やってるよ」
「陽菜、入部届出すでしょ?」
陽菜の手には先ほど配られた入部届がある
しっかり野球部と書いて
昇降口を出ると様々な学年が混じっている
仁菜子は入部届を持って吹奏楽部の所へ歩いていった
「野球部はどこだろ……」
野球部員を探してキョロキョロと辺りを見渡すがそれらしい生徒は見当たらない
「やっぱ坊主の人だよね」
野球部イコール坊主という陽菜の変な定義を元にフラフラと歩いてみる
「ねぇ君、よかったら陸上のマネージャーにならない?」
「あ…すいません、私野球部に入るので」
「っえ……本当に?」
「? はい。」
「多分あいつら勧誘来ないよ。
どうしても入りたいなら部室に行ってみな」
「ありがとうございます」
陽菜は軽く会釈をして小走りで部室の棟へ向かった
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