9人が本棚に入れています
本棚に追加
頭が真っ白になっていくのが自分でも分かる
思考回路が完全に止まっている
気がつけば、自分の体は後ろに傾いて天井が見えたと思ったら意識がなくなった
「…………ん」
「お、目ェ覚めた」
楊の顔がぼやけながらも目に映った
彼の姿が、先ほどのことが夢でないということを嫌でも思い知らせた
あぁ、頭が痛い
「あ、そういえば名前聞いてなかったね」
「あ……中島陽菜です…
あの、なんでこんなになっちゃったんですか…?」
「あ、野球部の事?
9年前はさ、中島さんっていう凄い人がいてそっから強くなったんだけどね…
今の3年の代、試合でちょっとした事件があってエースはマウンド上がらないし部員も辞めていってこんななっちゃった」
「…………。」
事件って何ですか
そう聞きたかった
けどその好奇心に従って言っては行けない気がした
陽菜は口をつぐんだ
重たい空気が部室に漂う
「私、マネージャーやります
それで……
このチームを甲子園に連れていきます!」
最初のコメントを投稿しよう!