9人が本棚に入れています
本棚に追加
勢いよく部室から出て、陽菜は指差す
そこは、雑草だらけの整備されていない野球用のグラウンド
「ちょっと、何すんの?」
「先輩たちも出てください
あ、バットとボールお願いしますね」
「はあ!?」
「今から打ち合いをしましょうよ
私が先輩に三球投げるんで打ってください
で、逆に私に投げて下さい
その内に多く打てた方が勝ちです
私が負けたら諦めるんで私が勝ったらやる気出して下さいね?」
「ちょ、いきなりすぎんだろ!
それにそんなん、女の陽菜ちゃんが不利に決まってるだろ」
楊は慌てて陽菜を止めようとした
――刹那、
陽菜はそれを制するかの様に指を一本つき出した
「女の私に負けたら、負けられないって思うでしょう?」
本気でやりましょうね
陽菜は指を戻し、意味深な笑みを浮かべるとグラウンドに向かった
最初のコメントを投稿しよう!