1st GAME

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勢いよく部室から出て、陽菜は指差す そこは、雑草だらけの整備されていない野球用のグラウンド 「ちょっと、何すんの?」 「先輩たちも出てください あ、バットとボールお願いしますね」 「はあ!?」 「今から打ち合いをしましょうよ 私が先輩に三球投げるんで打ってください で、逆に私に投げて下さい その内に多く打てた方が勝ちです 私が負けたら諦めるんで私が勝ったらやる気出して下さいね?」 「ちょ、いきなりすぎんだろ! それにそんなん、女の陽菜ちゃんが不利に決まってるだろ」 楊は慌てて陽菜を止めようとした ――刹那、 陽菜はそれを制するかの様に指を一本つき出した 「女の私に負けたら、負けられないって思うでしょう?」 本気でやりましょうね 陽菜は指を戻し、意味深な笑みを浮かべるとグラウンドに向かった                
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