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「ヒナっ
おはようー」
「にっちゃんおはよ!」
家を出た側にあるポストに寄りかかるのは陽菜の親友の青木仁菜子だ
小学校から当たり前の様に一緒にいた二人は当たり前のように高校も同じだった
「ヒナ、スカート折ってるの?」
「うん!
折りすぎてお腹の所着膨れしてる!」
そう言って陽菜はカーディガンを上げて折りまくったスカートを見せた
「あはは、ほんとだ!
私、裾直ししたから折ってないんだ」
「いいなあ~」
「もう、校則とかあんまりないしね
そういえばヒナは野球部入るの?」
「やっぱ入ることにした!
マネさんだけどね。」
自分の言葉に陽菜は少し寂しそうな表情を浮かべる
「そっかあ。
私は吹奏楽にするっ
桜海強いし」
「やっぱにっちゃんは吹部かあ。
クラリネット上手だしね!」
「そんな事ないよ」
陽菜は野球、仁菜子はクラリネットと正反対だが、純粋に仁菜子は陽菜のプレーする姿が好きだったし、陽菜は仁菜子の吹くクラリネットが好きだった
「あ~新入生代表緊張する」
仁菜子は手を擦りながら項垂れる
「にっちゃん桜海で新入生代表とか頭良すぎだよ!
私なんか、ギリギリだし」
「そんなことないって。
それに私はヒナほど運動出来ないし」
「私は運動馬鹿だもん。」
頭が良く、誰にでも優しくて容姿もいい仁菜子を陽菜は憧れてもいた
私もにっちゃんみたいなウェーブかかったロングの似合う女の子ならいいのに
陽菜は自分のポニーテールを軽く触ってみた
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