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「………んっ…うるさい…」
だだだだっと階段を駆け上る音がする。
俺は目を開けて扉の方を見ると、扉が急にバンッ!!と開き、なんかが俺の体の上に飛んできた。
「お兄ちゃん!!お早う!!朝だよっ!!真菜とご飯だべよー?」
俺をお兄ちゃんと呼び、俺の布団をめくる幼児体型な女の子。
お、おにいちゃん…?俺妹なんかいねぇし!!
「お、お前誰だよ!!どけよっ!!」
俺は焦って女の子をどかす。
女の子は驚いて酷く傷ついた表情をし、急に涙目になった。
「お兄ちゃん酷い…真菜、お兄ちゃんのことおこしにきてあげたのに!!いつもしてるじゃん!!今日はどうしちゃったの?」
しょぼーんとして、ぐすぐすする女の子。
俺はあわてて
「あ、ご、ごめん!!」
としか言えなかった………。
きまずい空気が続く。
その空気に耐えかねたのか、女の子が口を開く。
「お兄ちゃん、真菜先に下に行ってるね……。待ってるからねっ……」
顔を下げながら、俺の部屋から出ていく女の子。
パタンっ。と、閉じられる扉。
ど、どうなってるんだ…?
今の女の子は……?
俺、でも妹いないし!!
「ってか、なんで布団の中で寝てるんだ?確か昨日は床で…………」
確か床できゅんきゅんゲームを起動したら、急に眠くなって、そして、ゲームが光って……………
光って、どうなったんだ?
俺は、自分の回転力の遅い頭をフル回転させる。
「た、確か、可愛い女の子の声がしてなんか女の子を攻略だとかゲームの中にご招待だとか…………
ゲームの中あぁーー?!」
俺は声を思わずあらげてしまった。
ま、まさか、ゲームの中だって?!
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