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「勝真先生、本日は我が家にお越しいただきありがとうございます」
勝真が仏永家の扉を開けると尚人が仰々しく正座しながら深々と頭を下げた。
「……間違えました」
バタンッ
勝真は笑みを浮かべ一言だけ言うと扉を閉め帰って行った。
数分後
「こっちのテスト前はいつも切羽詰まった状態なんだから、少しは気を使ってくれ」
あの後、尚人は勝真を呼びとめなんとか機嫌を取り戻し、再び仏永家の尚人の部屋へと向かっているところだ。
「悪い、勝真。以後気をつけます」
「……にしても、俺よりタカラバの方が良かったんじゃないのか?幼なじみだし、成績なら普段のお前より上だし」
尚人と瑛とは幼い頃からそれなりの仲がよく中学では一時期は引っ越しをし離れていたが同じ高校になり、同じクラスで仲も悪い訳ではない。
「それもそうだな……」
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