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いよいよ運命の日。
「みんなで頑張ろー!」
「打倒ジェラート!」
「おー!!」
始まる前から各クラスとも気合い充分。特にオリーブ達のクラスは熱の入り方が半端ではなかった。
もちろん原因はジェラートだが。
ところで、競技によっては特定の種族が圧倒的に有利な場合があるような気はしないだろうか。
例えば玉入れ。
空を飛べるフェアリーやセレスティア、一応バハムーンもそういうことにしておこう、は投げずともカゴまで飛べてしまうし、力の強いバハムーンやドワーフなら綱引きも恐らく圧勝。多分障害物走は俊敏なフェルパーがスピードでも障害物を越える点で明らかに有利。あ、クラッズもわりとすばしっこいな。
その点、これといって特徴のないヒューマンや、こういう競技等に向かないエルフやノームはだいぶ不利な気がする……。ディアボロス?そつなく全部こなします。
とそんなこんなしているうちに体育祭は最終種目である騎馬戦を残すのみとなった。
「ちょっと、君たち!今の得点見た!?」
出陣前のカンナ達にオリーブが凄いテンションで話し掛けてきた。
「どうかしたの?もしかしてあたし達ダントツとか!?」
「ダントツはダントツよ!でも隣のクラスと同率1位なの!」
すごーい!カンナとチルルが抱き合う。
「……裏を返せばこれで勝たなければ優勝はなし、か。」
シェイドは一人冷静だった。一気に空気が冷めた。
「だ……大丈夫さ!きっと!」
「そうだよねー、うちには『姐御』と『大魔王』がいるからねー。」
「「お前ら……」」
ヴァズとチルルがよくないノリに乗っているが、気にしない。
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